サービス保守契約開始:「1日も止められない」生産現場を支える保守点検

Story

壊れてから修理、ではなく、壊れる前に修理するためのサービス保守契約

セイカンのサービス保守契約は、酪農や農業の現場を「止めない」ために2006年から始まりました。ボイラーや暖房機器、設備の定期点検を通じて突発故障を防ぎ、安定稼働を支える仕組みとして今ではサービス課の柱の事業へと成長しています。売って終わりではなく動き続けるまで責任を持つ。その姿勢が信頼を積み重ねてきました。

テキスト:外山暁子

Index

    事業名

    サービス保守契約開始

    事業内容

    セイカンのサービス課が担うのは、ボイラーやストーブ、暖房機器、タンク洗浄、設備工事など、多岐にわたる農業関連設備の保守・修理業務です。年間2300台(2025年現在)に及ぶ保守契約は、組合員にとって日々の酪農・育苗作業を止めないための生命線であり、安定稼働を支える重要なインフラとなっています。突発故障を未然に防ぎ、機械寿命を延ばすため、定期点検を計画的に実施するサービス保守契約は2006年から始められ、大切な業務のひとつに位置付けられています。

    事業の経緯

    季節ごとの仕事や天気に左右される生産現場では、作業が「まったなし」という状況も少なくありません。そのため「修理に来て直せません、では困る」という声が根強く、確かな技術と迅速な対応が昔から強く求められてきました。塚田英樹は、当時自宅に別会社からの点検サービスが来たことをヒントに、「定期的な保守点検の契約」を社内に提案しました。それまでにも、農協で年に一度必ず農家が免税軽油を申告に来る機会に商談の機会を設けたり、タンク洗浄は3年に一度はメンテナンスしましょう、などと呼びかけてはいましたが、それを体系化したサービスとして販売しようと計画したのです。
    契約のメリットは、言うまでもなく「長く接点が持てる」という利点もありますが、営農する上で欠かせない農機具などの機械の故障が減ることが一番だと考えました。修理の機会が減ることは一端では売上が減ることにつながるように思えますが、継続的な接点を持つことで信頼関係を構築できること、安心して営農をしてもらえることにつながっていくのです。
    サービス課は“売って終わりではなく、動き続けるまで責任を持つ”という方針を軸に事業を発展させてきました。現在ではサービス課の柱となっているサービス保守契約は、そうした背景から生まれました。

    当時の保守契約の案内と申込書

    セイカンらしさ

    サービス課の根底にあるのは「現場の声を聞き、必ず応える」という姿勢。故障の背景にある生活や作業の流れを理解し、何が本当に必要かを見極める力が必要です。高橋文男が語る「営業は売って終わりではない」という哲学は、サービスにも共通する価値観であり、サービス課が掲げる“保守契約最優先”の方針とも重なります。即日修理の要望と定期点検のバランスは常に難しいですが、そのなかでも確実な修理、丁寧な説明、粘り強い対応を積み重ねています。

    現在とのつながり

    2006年から始まったサービス保守契約ですが、契約数は年々増加しています。緊急修理の発生頻度を下げる効果がある一方、人員が限られる中では管理負荷も大きいのが悩みで、近年料金改定を行いましたが、契約数は減るどころか安定を維持。組合員が「止められない仕事」を抱えているからこそ、予防保全の重要性が高く評価されています。また、修理までの代替機の整備や点検体制の確立など、現場環境に即した仕組みも着実に整えられてきています。

    このエピソードのDNA

    • 売る・直すの先にある「止めない」という価値を提供する
    • 保守契約で設備の健康を守り、緊急時には必ず駆けつける
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