馬鈴薯の緑化防止LED開発:人と人をつなぐ

Business

「農業のためになるなら」共同開発にも参加

北海道電力の依頼を受け、塚田真敏は今金農協と協力して馬鈴薯の萌芽抑制LED試験を開始。実験の過程で緑化防止効果に着目し、同技術を応用して「緑化防止LED」を開発しました。北海道電力の特許技術と昭和電工のLED技術、田尻機械の施工力を結集し、5年をかけ実用化。農業のために人脈を最大限に活かし、信頼関係を築きながら成果を形にした、セイカンらしい挑戦の一例です。

テキスト:外山暁子

Index

    事業名

    馬鈴薯の緑化防止LED開発

    事業内容

    北海道電力から依頼があったのは、当初「萌芽抑制」のためのLED開発でした。塚田真敏は付き合いのあった道南の今金農協に相談し、男爵芋での実証試験に協力していただけることになりました。
    実験を重ねるにつれ、萌芽抑制ではなく緑化防止に効果があることがわかり、北海道電力の特許技術と昭和電工のLED技術を基に、LEDを用いたジャガイモ緑化防止照明装置を開発し販売することになりました。

    事業の経緯

    北海道で多く栽培されている馬鈴薯。品質の劣化や長期保存のために萌芽抑制(芽が出ないように抑える)や緑化抑制(食中毒の原因物質の増加を防ぐ)などの対策は不可欠です。
    当初「萌芽抑制のLEDを開発したい」と北海道電力から相談がありました。

    馬鈴薯の萌芽抑制はコンテナ保管がほとんどで、LEDが有効であるというのはわかってはいましたが製品化は難しいとされていました。色々と実験させて欲しいとの声に、塚田真敏は、男爵という品種は芽が深いので試験に向いていると考え、付き合いのあった今金農協に相談。快く応じてもらい、男爵での萌芽抑制試験を開始しました。

    試験設置箇所の様子

    試験をしているうちに気づいたのは、「緑化抑制にもなるのではないか」ということ。
    萌芽抑制の場合は、中まで光を当てる必要があるのに対して、緑化抑制は表面に当たれば良いとのことで馬鈴薯コンテナとの親和性が良かったため、最終的には「緑化防止LED」として製品化することになりました。

    開発は北海道電力が行い、今金農協の協力も経て、環境調節設備施工の田尻機械が製品化。実に5年の歳月を経て実用化され、セイカンで販売しています。

    セイカンらしさ

    北海道電力からの依頼の際、農業のためになるなら、と自分たちが持っている人脈を最大限に活かして、最大の成果を得るために努力を惜しまない。そして、私たちの要望に応えていただける信頼関係を構築できていることはセイカンの強みのひとつです。
    そのためには、一過性の仕事、一つの仕事だけでなく、広い視野と長期的な視点を持って、常に目の前のお客様に真摯に向き合うことが必要です。
    ひとつの縁がまた次の縁につながり、そうして成り立ってきたこれまで。人と人との縁を育てることは、創業時から大切にしているセイカンらしさです。

    現在とのつながり

    道内はもちろん、ホームページ経由で全国から問い合わせがあり、ポテトチップスメーカーや全国のJA施設、集荷会社、農業法人に、ほぼ毎年のように納品されています。
    LEDの開発は、馬鈴薯の収穫時や輸送時の課題だけでなく、収穫後の課題解決にまで踏み込む一歩となりました。

    このエピソードのDNA

    • 人のつながりを次の縁に活かす
    • 頼まれたことには最善・最適に応える